2019年1月7日、日本図書館協会Webサイトの目録委員会のページで、『日本目録規則 2018年版』のPDF版が公開されました。
これで、もう、「持っていない」という言い訳ができなくなりました。
(なんの言い訳?)
また、関連情報のぺージはこちら。
いずれにしても、ありがたいコトです。
2019年1月7日、日本図書館協会Webサイトの目録委員会のページで、『日本目録規則 2018年版』のPDF版が公開されました。
これで、もう、「持っていない」という言い訳ができなくなりました。
(なんの言い訳?)
また、関連情報のぺージはこちら。
いずれにしても、ありがたいコトです。
今回の日本目録規則(NCR2018)は、まず冒頭に、第31期(2007)から2018年度までの(JLA)目録委員会の活動報告が掲載されています。
この中には、自分も参加した会合(2010年の全国図書館大会(奈良大会))等もあったりして、本当に長い間、委員、その他のみなさんが大変な苦労をして今回のNCRが完成したコトが分かります。
で、そこに書かれているように、NCR2018は、検討の当初から、1998年に公表されたFRBRや、それを基盤とした2010年のRDA(昔でいう英米目録規則)への対応が明言され、それらの作業に多くの労力がさかれてきました。
しかし、上記のようにNCR2018の完成までに時間がかかっている間に、FRBRのファミリィであるFRAD(2009)やFRSAD(2011)が公表され、さらには、その3つをまとめる概念モデルであるIFLA-LRM(当初の名称は、FRBR-LRM。LRMはLibrary Reference Modelの略)が2017年に公表されました。そして、この統合により、それ以前のモデルにかなりの(小さくない)変更が加えられています。
つまり、せっかくFRBR(及びFRAD、FRSAD)を基盤にNCRを作ってきたのに、完成してみたら、それらが(結構違う)次のバージョンになってしまっていたという訳です。しかも、NCR2018が相互運用性の担保を掲げていたRDAの方は、すでにIFLA-LRMに対応を始めていという……
もちろん、このことは、活動報告の最後にも言及されていますが、せっかくNCR2018が苦労の末、完成したのに、どうなるのでしょう?
といったあたりに問題意識を持ちつつ、さらに読み進んで行きたいと思います。
なお、IFLA-LRMについては、参考文献も含め、和中先生によるこのページを、さらに、慶應義塾大学の木村麻衣子先生によるスライド(こちらとこちら)が非常に勉強になります!
【蛇足】
この活動報告の中で言及されている資料には、Webで公開されているモノも多いので、URLも一緒に掲載しておいていただければ、ただでさえ、分かりにくいと評判(?)の今回のNCRについて、後学のためによかったと思うのですが……
昨年の12月27日に発売を知り、早速日図協のサイトから申し込むと、なんと、29日には届きました。
正直、年を越すと思っていたので、嬉しい予想外でした(ただ、メールフォームから申し込んだのにも関わらず、郵便の宛名や振込用紙が手書きだったコトも、かなりの予想外でしたが(笑))。
個人的には、図書館にとって、日本目録規則(NCR)は非常に重要だと思ってるのですが、おそらく、ボク以外に、職場でこの新版の発行に興味があるヒトは(念のためにつけますが)おそらくほぼいないと思いますし、ましてや、個人で購入するヒトは……
という訳で、今年は、ボチボチ一人勉強会をして行こうかと思っています。
なんらかの成果がここに掲載できればいいのですが。
……というか、何年主張しても、目録の担当にはしてもらえないんですけどね……(嘆息)