2014年11月20日木曜日

「目録系司書の仕事術」第1回 ボクが仕事で使っているWebサイト10選

突然、始まった新連載
はたして、(いつものごとく)いつまで続くやら……

さて、昔の司書、中でも目録"家"(屋?師?者?つまり、カタロガ)には、何冊か必携の書がありましたが、最近は、Webサイトでもある程度まかなえるようになってきました。

そこで、以下では、自分自身が実際に日々の業務で使っているサイトの中から、便利に使わせていただいているモノをご紹介したいと思います。

【目録チェック系】
1「著者記号変換」
著者記号変換

いわずと知れた(?)超定番ツール。
自分が勤める館では「日本著者記号表」を使っているので、こちらを利用させてもらっています( → カッターサンボーン版)。

変換したい著者名を入力すれば記号化してくれるという、シンプルながら非常に強力なツール。ローマ字表記はもちろん、ひらがなでも変換可能です(自分は念のためローマ字を使っていますが)。

なお、デフォルトでは「oo/o/uuの自動削除」にチェックがかかっているので、たとえば、「inoue」さんの時等に、そのチェックを外すのをお忘れなく。

ところで、こちらは、あくまでも目録チェックのツールとして使わせてもらっています。
まずは、冊子の方でつけてもらわないと、クロスチェックになりません。

という訳で、いきなりこのツールを使って著者記号をつけているかどうかは、「teikoku」をお題に出すコトで確認できます(笑)。

2「NDC Suggest」
NDC Suggest (NDC9分類検索)

こちらは、NDCの確認ツール。
調べたい番号を入れると、アタマから絞っていってくれるので、非常に便利です。

もちろん、補助表は考慮されていませんし、構造的に調べたい時には向いていませんが、たとえばカウンタ等でも十分にチカラを発揮してくれる超便利なツールだと思います。

3「BSH Suggest」
BSH Suggest (BSH4キーワード検索)

同じくのBSH版
正直、上の2つに比べると使用頻度としては低いのですが、そのインターフェイスに驚かされます。

4「Web NDL Authorities」
Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)

上記のとおり、自分の館ではBSHを使っているので、件名の方はほとんど関係ないのですが、著者のヨミや別のカタチがある場合の参考に使わせていただいています。

5「日本十進分類表」
日本十進分類表

こちらはzuki_ebetsuさんが作られたツール。
こんなのを自作できるなんて、素晴らしいですよね……(羨望)

【参照MARC系】
自分の館でも御多分にもれず超大手民間MARCを購入していますが、もちろん、全てのMARCはまかなえません。
そこで、自館MARCを作る際の、あくまでも"参考に"(笑)させていただいているサイト群です。

6 国立国会図書館サーチ
国立国会図書館サーチ(NDL Search)

MARCがなければ、まずはここ。
こちらを見るだけでも十分に参考になりますが、国会図書館に所蔵がある書誌の場合、「国立国会図書館蔵書」のリンクを押して「NDL OPAC」の方にいき、「MARCタグ形式」を選択すると、ヨミ等のさらに詳しいデータを見るコトができます。

7 CiNii Books
CiNii Books - 大学図書館の本をさがす - 国立情報学研究所

国会サーチに所蔵がない場合は、こちらで大学図書館が所蔵する資料を確認します。
一応、所蔵館一覧でも各館がつけている分類番号は確認できますが、さらに、その横に表示される「OPAC」のボタンを押すと、さらに詳しいデータが分かります(ただし、グレーアウトしているOPACボタンについては、そのままでは検索できません)。

8 WorldCat
WorldCat.org:世界最大の図書館共同カタログ

幸い(?)、業務上で洋書を取り扱う機会は少ないのですし、大概は前出のCiiBooksで用は足りるのですが、それでも、どうしてもの場合に利用しています。
若干、「?」な部分はありつつも、日本語されているのもありがたい(あくまでも、超ドメスティック・カタロガ)。

9 京都府図書館総合目録
図書館横断検索

他のモノに比べると、かなりローカルなチョイスになってしまいますが、郷土資料のMARCを作る時等に参考にさせてもらいます。
まぁ、本来は、我が館(や、兄弟館)が真っ先にMARCを作り、市町村がダウンロードできる仕組みを作るべきなのですが……

【番外編】
10 Amazon
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というわけで、最後にこちら。

残念ながら、現在の図書館の一般的なOPACでは、似たような言葉ではもちろん、たった一文字でも入力を間違うと、ちゃんと検索してくれません(「安倍公房」ではヒットしないのです)。
そこで、いわゆる「次世代OPAC」になるまでの間は、こちらで代用させてもらってます。
というか、本の情報である「書誌」と、その本がある「場所」を示すことが図書目録の必須条件であるならば、もしかして、今や、こちらが世界最大級の図書目録かも……


いかがだったでしょうか?

実は、ここに挙げた以上に使用頻度が高いサイトもあるのですが、ログインが必要だったり、ホントに自分の館にしか関係なかったりしたモノは除きました。

もちろん、これ以外にも便利なサイトはたくさんあると思いますので、「コメント欄」等で教えていただけると嬉しいです!

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