2016年7月21日木曜日

「司書の書誌」第33回 司書の自衛

先日、図書館の利用者が、ナイフで職員や他の利用者にケガを負わせ、逮捕されるという事件がありました。

報道によると、「住んでいる自治体が違うため、本の貸出ができない」という職員の説明に怒り出し、ナイフを取り出したとのコトです。

図書館には、他にもこの手の「決まり」は多くありますし、図書館サイドとしては、もちろん、それなりの理由がありますが、一方の利用者からすると、確かに、納得できないコトも多々あるとは思います。

また、決まり自体は(スグには)どうしようもないとして、それ以外でも、図書館側の説明の仕方や、対応がチグハグだったりという場合もあるとは思います。

ただ、だからといってこういった事件が起こると、やはり、非常に怖いです。
残念ながら、多くの方のイメージとは違い、図書館は安心・安全な場所とは、必ずしも言い切れなくなってきています。

そもそも、図書館は銀行等と違い、カウンタ内部への利用者の侵入を想定していないので、オープンになっているトコロが多いと思います。

さらに、ある程度の規模で、カウンタに複数の職員がいる図書館ばかりではなく、小さい町の図書室等では、女性の職員さんがひとりで対応されているトコロもあります。
また、対職員だけでなく、利用者同士のトラブルも考えられます。

そういった、制度・設備面で事前の対応が可能なコトはたくさんあると思います。

今回は、たまたま図書館で起こっただけという考え方もできますが、そういうコトが起こるかもしれないという前提で心構えや準備しておくコトは、とても大切です。

そして、さらに残念なコトですが、「図書館がテロの対象になったら?」という想定を真剣にしなくてはならなくなってきていると、個人的には思っています。

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