2014年7月15日火曜日

「普通に歌って欲しい」

「本当に歌が上手いランキング」で断トツ1位に輝いた歌手は? - ライブドアニュース

普段、全くと言っていい程テレビは見ないのだが、珍しくテレビをつけると、たまたまこの番組をやっていた。

で、自分が見始めた時点が8位の井上陽水さんだったのだが、その直後に、宇多田ヒカルさん(6位)と吉田美和さん(5位)が続き、

「おいっ、じゃあ、1位は、一体誰だよ!」

と、ひとりで憤っていた(世代的な関係で、歌がウマいと言えば、無条件にこの2人と思ってる)。

で、その後、さらにランクが上がり、正直、よく知らないヒトがいつつも、2位に久保田利伸さんがランキングされ、まぁ、そりゃそうかなぁと思っているトコロでコマーシャルになったので、その間に、1位をいろいろ考えてみた。

演歌のヒトが全く出てないが、まさか、アッコだろうか(演歌じゃない?)。
そういえば、個人的には、稲葉さんは非常にウマいと思うのだが、ちょっと、分野が違うのだろうか?
あと、一般的に歌がウマいと言われているのは、平井賢さん……?

……等と思いつつ結果を見ていると、一位は、なんと(← 失礼)、玉置浩二さん

しかも、アムロ(安室ではない)的に言うと、

「圧倒的じゃないか……」

な結果。

そりゃ、確かに上手だとは思っていたが、まさか、専門家が聞くと、これ程までに違うとは。

まぁ、専門家は、我々一般の音楽好きとは全く別の視点で、全く別の場所を見ているだろう。
そして、なにより、たとえどんなにウマくても、それは、あくまでも手段でしかない訳である。

生業として歌を歌っているヒトは、歌が上手というよりは、もっと、聞き手に対して、心地いいとか、好き!とか思ってもらわなければならない訳である。
個人的には、決してウマい = 好かれる、ではないように思う(この問題を考える時、なぜか、いつもローリングストーンズを想起してしまう)。

さて、冒頭のひと言は、このコーナの最後で、玉置浩二さんの「フェイク」(元歌をアレンジして歌う歌唱法)がスバラしいという専門家のインタビュー映像を受け、司会の浜ちゃんが、ポロっと(YOUに対して)言っていたモノ。
この問題(?)は、自分も以前から強く思っていたので、やはり、自分だけじゃないんだと、胸を撫で下ろした次第である。

この件で、最もよく見受けられるのが、正しい(というか、本来の)譜割に対して、(なぜか)スゴく遅れて歌う「遅延型」

番組内では、徳永英明さん「壊れかけのレディオ」が指摘されていたが、自分は、このランキングにも入っている布施明さんが、出場辞退宣言(苦笑)前の紅白で、「シクラメンのかほり」を歌っていた際、あまりに譜割に対して歌い出しが遅すぎるため、

「あ、歌詞、忘れてはる!(しかも、ワンフレーズずつ!)」

と思ったモノである。

また、これの対として、「倍速型」もある。

番組内で松ちゃんが指摘していたのが、欧陽菲菲さん「ラヴ・イズ・オーヴァー」
うん、確かに、聞いたコトがある。

あと、もうひとつあるのが、「過剰型」

例えば、松山千春さん「長い夜」は、 テレビ等でこの曲を聞くたびに、サビの「なが~いよるを~」の「なが~い」の「〜」の部分が、文字どおり、どんどん長くなっている。

そもそも、これらの現象(フェイク)が現れるのは、番組内で浜ちゃんも言っていたが、やはり、本当に同じ曲を何回も何回も歌っていると、そりゃ、正直、飽きてくるのだろう。

確かに、それには同情するが、それでも、"職業"として歌を歌っている以上、顧客のコトを考えれるならば、やはり、常に”普通”に歌ってもらいたい。
それが、たとえば、その歌手の完全なファンしかいない「リサイタル」の場ならともかく(とはいえ、会場の様子等を映した映像で、一緒に歌っている熱狂的なファン達ですら、フェイクの罠にはまっている場面をよく見るが)、たまにしか聞かないヒトが圧倒的な場(たとえば、紅白)では、なおさらだ。

もちろん、玉置さんのスゴさのエピソードとして出たくらい、フェイクが、歌のウマさひとつの指標なのは分かる。しかし、本当に自分は歌が上手だと思っているならば、別に、ことさらそれを誇示する必要はないではないか。

中にはフェイクが過ぎ、いつのまにか、元々原曲になかったセリフを勝手に歌の前につけちゃって、作詞家先生に激ギレされ、その歌を歌えなくなっちゃったりする訳である。

ちょっと違うか。

0 件のコメント:

コメントを投稿