数年前から、図書館界周辺では、「MLA連携」というコトが言われています。
これは、類縁機関である、「M」(Museum:美術館)、「L」(Library:図書館)、「A」(Archives:文書館)の連携を図っていこうという考え方で、これに、「K」(Kominkan(← 適切な英訳がないらしい):公民館)を足して、「MLAK連携」と言われたり、さらに拡張して、「U」(University:大学)、「I」(Industry:産業・企業)を加えて、「MALUI(マルイ)連携」が言われるコトもあります。
少し前(6月初旬)になりますが、近畿のMALUI連携の一環として、「近畿地区MALUI」が主催する名刺交換会に今回初めて参加させていただき、本当に有意義な時間を過ごさせていただきました。
(幹事のみなさま(ほとんど、知人(笑))、本当にありがとうございました!)
で、こういった取り組みにはとても価値を感じますし、他の取り組み等ももちろんリスペクトしていますが、ただ、図書館の人間としては、このような、ある意味、他業種(?)との「横」のつながりも重要ですが、それと同時に、「本」でつながる「縦」(といっては不適切かもしれませんが)の連携や協力が必要なのではないかと、かねてから思っていました。
つまり、古書店、図書館、そして、書店。
その名も、「こ と しょ連携」!
……まぁ、ゴロはともかく(笑)、これらを、さらに、「本を売る・売らない(貸す)」「新刊本を扱う・古書を扱う」というマトリクスで分けて整理した場合、「新刊本/売らない」のエリアで何かないかなぁと考えたトコロ、今や、純粋な貸本屋さんは見かけませんが、集客に本を利用しているという点では、「ブックカフェ」がそれにあたるのではないかと思いつきました。
さらに、もっと根本的に、こういった、いわば、出来上がった本を利用者・顧客にサーヴするプレイヤだけでなく、本そのモノをクリエイトする主体、つまり、出版社さんも一緒に何かできれば……
「こ と しょ ぶ しゅ連携」(壊滅的)
……それはさておき、京都には全国的に有名な書店や古書店はもちろん、最近、素敵なブックカフェも増えていますし、ユニークな出版社さんもたくさんあります。
立場は違えど、「本」を愛するみなさんが集まれる場があれば、何かが生まれるんじゃないかと思ったり。
で、思い出しましたが、「書店」というのは、あくまでも本を売る店舗のコトだけど、「本屋」というのは、本を愛し、それを糧にして生きている個人の、ある意味、「生き様」のコトだという趣旨の文を読みました(いつものごとく、出典を失念してしまって、すいません)。
そういう意味では、奇妙なゴロ合わせなんか必要なく、単純に、
「HONYA連携」
でいいのかもしれません。
とにかく、いろんな意味で本をとりまく環境が、とかく厳しいと言われる昨今、限られたパイ(と勝手に思いこんでいるだけかも)を、お互いが血眼になって必死に奪い合うより、みんなで協力して、パイ自体を大きくしていければよいのではないかと愚考したりいたします。
……という訳で、電子書籍さんは、どうしましょう?(笑)
【参考】
青森県八戸市が直営施設「八戸ブックセンター」開設へ 民間の書店や市立図書館との関係は?
そんなに荒唐無稽なハナシでもないという、心強い先例。
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