「読者の時間を節約せよ。」となっています。
(Save the time of the reader.)
現在では、「読者」の部分は、もう少し広く「利用者」とした方がよいかもしれませんが、それはともかく、図書館を利用するヒトを待たせることなく、可能な限りその時間を節約し、その方が求められる本や情報を素早く提供するコトが我々の使命であるコトは、改めて言うまでもありません。
ただ、いくらそう思っていても、図書館業務の中には、たとえば、レファレンスのように、処理までにどうしても一定の時間がかかってしまうモノがあるのも事実ですが、同時に、事前に準備しておけば、確実に利用者の時間を短縮できる事柄もあります。
もはや、業務上、PCを使わない図書館は考えられない以上、タイピングの習熟や、メインの図書館システムをはじめとした、各種のアプリケーションソフトの操作方法(仕組みではなく、あくまでも操作方法)に精通しておくことです。
たとえば、カウンタでの代行検索の際、ブラインドタッチができれば、利用者とコミュニケーションをとりながら進められますし、図書館カードの登録の際等、ソフトのショートカットが駆使できれば、確実に、終了までの時間を短縮するコトができます。
1回ずつは、とるに足らない非常にわずかな時間かもしれませんが、それが積もれば、決してバカにできない時間の節約になります。
そして、ありがたいコトに、PC関係の技術は、「経験」が必要なレファレンス技術に比べ、その気さえあれば、比較的短時間で、簡単に、確実に修得できます。
……とここまで書いて、改めて調べてみると、2014年6月にOCLC Researchが発表した「図書館学の5法則」の新解釈(“Reordering Ranganathan: Shifting User Behaviors, Shifting Priorities”)の中で、上記の第4原則は、最も根本的な第1原則に格上げされ、まさしく(?)、
Embed library systems and services into users' existing workflows.と再定義されています。
(図書館システムとサービスを利用者の実際の情報行動に組み込め)
いずれにしても、大切なのは、「さらに利用者の時間を節約できないか」と自らに問い続けるコトだと思います。
そうすれば、自ずと、もっと素敵なアイディアも浮かんでくるはずです。
E1611 - 時代は変わり順序も変わる:『図書館学の五法則』再解釈の試み | カレントアウェアネス・ポータル
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