まったく内実は伴っていませんが、それでも、大学院の博士課程まで進学したコトは、今の仕事にとても役立っていると思います。
それは、もちろん、直接、そこで勉強したコトではなく(ないのかよ)、曲がりなりにも、自分で研究の一端をしてみることで、そういうヒト達のキモチや求めているモノが、少しでも分かるようになったコトです。
専門によって細かい部分は違いますが、「研究」ならばどの分野でも共通する、文献を探す手はずや、その他にも、どんなサービスがあるとウレシいかといったトコロ。
自分が勤めている図書館が、「調査・研究」を全面に出しているので、この点は、特にありがたいです。
また、子どもと一緒に図書館に行くようになって、図書館で読み聞かせをしているおかあさん達のキモチや、子ども達が喜ぶ本も、ほんの少し分かるようになりました(こちらは、ウチの館では活用しにくいですが(笑))。
このように、やはり、自分でもやってみて、初めて本当のニーズが分かるという部分はあると思います。
その意味で、一時期図書館界でもてはやされたビジネス支援は、実際のトコロどうだったのかなと思います。
重要な取り組みをされている図書館はありますが、やはり、自分でビジネスや起業をやってみないと、本当のニーズは分からないと思います。
図書館員を含む公務員は、いわばそこからは真逆にいますし、やってみようと思っても、副業禁止です(笑)。
もちろん、自分でやってみなければ何もできないという訳ではありませんし、上記のように、ビジネスや、自分の子どもに読み聞かせる等、やりたくてもスグにできないコトもあります。
しかし、自分次第で、スグにできるコトもあります。
たとえば、冒頭に書いたように、今からでも、自分なりに何か研究してみるとか、そこまでいかなくても、絵でもいいですし、小説でもいいですし、とにかく、自分で何かを作ってみる、アウトプットしてみるというコトが大切だと思います。
そうすれば、図書館の利用動機の大きな部分が実感できるのではないでしょうか。
さらに、自分でやってみて、最も図書館に来ているヒトのキモチを知る方法。
それは、自分でも他の図書館を使ってみるコトだと思います(笑)。
そこで、不便を感じたり、逆に、感心したりして、カウンタの内側からは分からない利用者の本当のニーズやキモチが分かると思うのです。
(ただ、図書館員の場合、いろいろ気になって、他の図書館では落ち着けないのですが(笑))
あと、最後に蛇足ですが、利用者のキモチを知るという意味で忘れてはいけないのが、「電子書籍」。
はっきり聞いてはいませんが、今、職場で、日常的に電子書籍を読まれている方は、それほど多くないような気がします。
すでに、これだけ世の中に普及しているのに、自分で使ってみて、その便利さ・不便さを分かっていないと、いざ、図書館に導入しようとした時に、利用者のキモチが分からず、トンチンカンな対応をしてしまわないとも限りません。
図書館界にコンピュータ(ボクの場合は、インターネット)が入ってきた時も同じように感じたのですが、図書館員といえば、情報のスペシャリストであり、本大好き人間のはずなのに、どうも反応が鈍いように感じるのですが……
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