2014年12月19日金曜日

百歳本

昔、「池中玄太80キロ」(その後、83キロも)というドラマがあった。
何かヒトの目を引く、つまり、珍しいからそれがタイトルになったと思うのだが、いまや、80キロの男性というのは、それほど珍しくない。

なので、刑事110キロとなる訳である。

それはともかく、そのように、珍しさで耳目を引くためか、もしくは、柴田トヨさん百歳のヒットからか、どうも、朝の書架整理の際に棚を見ているだけで、いろいろ高齢をタイトルに冠した本が目につく。

といっても、少し前なら訴求力があったのかもしれないが、今や、“48歳、彼氏ナシ”私でも嫁に行けた!衿野 未矢/著)や、おばさん四十八歳小説家になりました植松 三十里/著)なんて、全然、珍しくない。

そう、まさに、五十になるって、あんがい、ふつう。岸本 葉子/著)なのである。

なので、今ならいっそ、86歳ブロガーの毎日がハッピー毎日が宝物繁野 美和/著)くらいに行かないといけないのかもしれないが、それでも、さらに、91歳育ちざかり清川 妙/著)といわれ、ややもすると、94歳。寄りかからず。前向きにおおらかに』『95歳。今日をたのしく。もっと前向きに』『96歳いまがいちばん幸せ(以上、吉沢 久子/著)と、毎年のように所感を述べつつ、ついには、あら、もう102歳金原 まさ子/著)と、"うっかり"100歳を超えてしまうのである。

その他にも、人間の寿命を扱った本や、アンチエイジング関係で年齢を盛り込んだタイトルの本はあるが、この系統だと、当館の所蔵では、昇地 三郎さん106歳のスキップ、さらには、嘉納 愛子さん107歳生きるならきれいに生きよう!最高齢(?)だろうか。

いずれにしても、まだまだ自分からすると、遠い先のようにも思うが、それでも、現在、存命中の世界最高齢者は、日本の大川ミサヲさん116歳だし、そもそも、平均寿命105歳の世界がやってくるらしいので、ここに挙げた本ですら、そのうち、「あんがい、ふつう。」もしくは、「あら、もう」と言われる世の中になるのだろう。

そうなった時に、ちゃんと本が読めるのかが重要だけど。

※なお、年齢の表記には、同じ歳でも「百十歳」「110歳」等いろいろあるので、図書館で探すならヨミがいいと思いますが、図書館では、(なぜか)「じゅっさい」を「じっさい」と入力している(例えば、「ひゃくじゅっさい」なら「ひゃくじっさい」)ので、検索の際にはご注意ください。

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